リクガメの嘴の過長
- ryomavet
- 4月26日
- 読了時間: 2分
リクガメの嘴の過長について
リクガメの嘴は常に伸びており、上下の嘴がうまく合わさって摩耗することで正常な形や長さを保っています。そのかみ合わせが何らかの理由で障害されると嘴の過長を引き起こします。
嘴過長の原因
過長の原因は様々ありますが、タンパク質の過剰、ビタミンA欠乏、外傷、食事中の繊維質不足などが挙げられています。
基本的には草食性のリクガメに認められることが多いです。
実際の例
この子は嘴の先端に過長が認められます。比較的多く認められるパターンの過長です。
全体的に過長が認められる場合もあります。


治療はマイクロエンジンや専用のカッターを使用して伸びた嘴をカットします。
基本的には無麻酔で処置ができますが、首を引っ込める抵抗が強い子や大型の種類などでは軽く麻酔をかけて処置を行うこともあります。首を引っ張った状態で無理に処置を行うと、頚部の神経や筋肉・皮膚に損傷を引き起こす恐れがあるためです。


上の写真が処置後の様子です。嘴は常に伸び続けますので、定期的に切削を繰り返すことになることが多いです。
期間は様々ですが、当院では半年から1年に1回くらいの間隔が多いです。
嘴の過長が気になる方はいつでも当院までご相談ください。
麻酔が必要になった場合に午後までお預かりして処置を行うこともありますので、
出来るだけ午前中のうちにご来院ください。