- ryomavet
- 3 日前

マルメタピオカガエル(バジェットガエル)もツノガエル同様、旺盛な食欲を見せ、
目の前を動くものなら何でも飛びついて口にしてしまう可能性があります。
そのため、飼育環境によっては、底石などを誤食してしまうこともしばしば見受けられます。本例は、フィルターにつけてあったネットを誤食してしまいました。

X線検査でも胃内が充満しているのがわかります。
この子は触診でも明らかに充満が触知できました。
カエルやメキシコサラマンダーなどは、胃内の異物に関しては
その材質や大きさにもよりますが、口から取り出すことが可能です。
この子の場合も全身麻酔下での口からの摘出を試みました。
ネットが比較的硬い材質であり、ネットの細かい網目の中に胃の内壁ががっちり食い込んでしまっていて、摘出には多量の出血も伴い広範囲に内壁に損傷を与えてしまいましたが、
開腹下で行うよりは負担の少ない形での摘出にできました。

写真を見て頂くとわかると思いますが、この体に、このサイズのものを飲み込んでしまっていました。それは食べなくもなります。
こういう事故は、その性質をしっかり認識していれば起きる可能性を減らすことができます。爬虫類・両生類の病気は大部分が飼育環境不備によるものといっても過言ではないでしょう。その動物の生態を正しく理解した上で飼育をしましょう。
カエルの異物誤食でお困りの方はいつでも当院までご相談ください