フトアゴヒゲトカゲの異物誤食
- ryomavet
- 6月3日
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トカゲ、特に幼体の時期には
床材などの誤食によるトラブルが比較的多く発生します。

この子も全長で20cm弱のフトアゴヒゲトカゲの幼体で、
床材の石を誤食してしまいました。
自ら吐き出せることもありますが、何とか頑張って胃から後ろに押し出されてしまった場合には腸管で閉塞するサイズです。
成体であれば内視鏡などでの摘出が可能な異物ですが、今回は内視鏡が入りません。
全身麻酔下で、異物鉗子による摘出を試みました。
外から胃内の異物を保持しながら、その部分に異物鉗子を挿入していき、
指先の感覚で異物を挟み摘出できました。

幼体のうちは、このような誤食を予防するために、
床材はキッチンペーパーのようなものにするか、
確実にピンセットでの給餌にする必要があります。
床材の誤食は、便などと一緒になって大きな塊となり、腸閉塞を引き起こすこともあります。脱水などの条件が重なるとよりなりやすくなりますので、異物はもとより、脱水をさせない生活環境のチェックも併せて確認してみてください。
異物誤食をしてしまったら、当院までご相談ください。