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ヒョウモントカゲモドキの生理的な変化


ヒョウモントカゲモドキは、発情シーズンに生理的な変化を経験します。卵胞が発育し、排卵されて卵となり、産卵することもあります。しかし、卵胞が退縮し、自然に小さくなることもあります。この過程で問題が発生することがあります。


卵胞鬱滞とは?


卵胞鬱滞とは、大きくなった卵胞が排卵も退縮もせずに残ってしまう状態を指します。この状態が続くと、内科療法に反応する場合もありますが、捻転が起こると危険です。お腹の中で出血が起こり、時間が経つと命の危険が生じます。そのため、手術で卵胞を摘出する必要があります。


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超音波検査の重要性


超音波検査を行うと、お腹の中に白く丸いものがいくつか見えます。これが卵胞です。卵胞の周りには黒い部分が見えることがあります。超音波検査では、この黒い部分は液体の貯留を示します。この子のお腹の中には、大きくなった卵胞とともに多くの液体が貯留していることがわかります。


発育した卵胞と液体貯留が確認された場合、卵胞が捻転して出血している可能性があります。そのため、早急に手術が必要な場合が多いです。


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手術の実際


この子の手術では、大量の出血を伴う漿液が貯留していました。超音波検査で確認されたものです。写真は実際に摘出した卵胞です。右側の卵胞が捻転して特に大きくなってしまったものです。


ヒョウモントカゲモドキのお腹の腫れに気づいた場合、あまり様子を見ずに、早めに病院に相談してください。早期の対応が、命を救うことにつながります。


まとめ


ヒョウモントカゲモドキの健康を守るためには、定期的な健康チェックが重要です。特に、発情シーズンには注意が必要です。卵胞鬱滞や捻転のリスクを理解し、早期に対処することで、愛するペットの健康を守りましょう。


---wix---


更新日:8月27日

先日、足をよくなめているという事で来院された子がいました。

確かに見てみると前肢の指の間が赤く腫れています。

外傷から感染を起こしても、皮膚炎でもこのようになりますが、

まれに「のぎ」のような植物がとげのように刺さって中で炎症を起こして腫れていることもあることをお話して、とりあえずお薬を処方しました。

 1週間後、腫れは引いていましたが、まだ舐めているとのこと。 

見てみると、指の間の皮膚に小さな穴が。

よく見てみると、中に何かありそうです。 ピンセットで穴を少し広げつつ取り出すと、、、

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まさに「のぎ」。

草むらに入る時にはこんなことにも注意が必要ですね。


更新日:8月27日

爬虫類を飼育する際、飼育ゲージの中にバスキングスポットなどを設置します。

紫外線ライトなども設置し、太陽光の代わりとするわけですが、

特に冬季に、飼育ゲージを置いてある部屋自体の温度が低かったり、

バスキングスポットのランプのワット数の不足によって、

バスキングスポット下にいても体温がなかなか上昇しないことがあります。

トカゲのサイズによっては、立ち上がってランプに近づいて体温を上げようとして

ランプに接触してしまったりします。

その際にランプの熱によって火傷を引き起こしていまいます。

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このフトアゴヒゲトカゲは頚部の腹側に比較的重度の熱傷を起こしてしまっています。

細菌感染をしないように長期的な傷の管理が必要です。

本例は痛みによって食欲も低下していましたので、そのケアも継続しました。

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この写真は、その後別件で亡くなった際の病理解剖時の写真ですが、

火傷はちゃんと治癒しています。

このような事故を防ぐためには適切な飼育環境を設置することが必要です。

バスキングライトをゲージの上に載せる、立ち上がっても届かない高さのゲージにする。

そもそも近づこうとすることも無いように、最低温の管理をしっかりするなどが必要です。

フトアゴヒゲトカゲなどではゲージ内に10~15℃の温度勾配を作り、

バスキングスポット直下に1時間も2時間もいるような場合は、ワット数を上げるか、

最低温部を目安に全体的に温度を上げてみましょう。

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