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  • ryomavet
  • 2025年6月17日

更新日:2025年12月15日

カメの卵塞は多く認められますが、

今回の例は比較的まれな、膀胱内への卵墜例です。

X線検査において、骨盤腔付近にやや過大な卵を認めました。

食欲の低下と持続的ないきみを稟告より聴取したので、卵塞と診断し治療を進めました。

場所から、総排泄孔経由での排出を試みましたが、

骨盤腔への入り込みが甘く、簡単に奥へ押し戻ってしまったため、開甲することになりました。開甲してみると、左右の卵管は背側に小さくまとまっています。

中にあるはずの卵がありません。中を探ってみると、膀胱内に卵がありました。

膀胱を切開して卵を適出すると、かなり長期間膀胱内にあったことを思わせる尿酸の付着具合でした。今回は同時に卵巣摘出も行い、閉甲しました。

今回、膀胱内への卵墜でしたが、X線検査のみでは判別は難しく、超音波検査も併用していくことの必要性を再確認させられた例でした。

カメの卵塞にお悩みの方は早めに病院にご相談ください。

更新日:2025年12月15日


マルメタピオカガエル(バジェットガエル)もツノガエル同様、旺盛な食欲を見せ、

目の前を動くものなら何でも飛びついて口にしてしまう可能性があります。

そのため、飼育環境によっては、底石などを誤食してしまうこともしばしば見受けられます。本例は、フィルターにつけてあったネットを誤食してしまいました。

X線検査でも胃内が充満しているのがわかります。

この子は触診でも明らかに充満が触知できました。

カエルやメキシコサラマンダーなどは、胃内の異物に関しては

その材質や大きさにもよりますが、口から取り出すことが可能です。

この子の場合も全身麻酔下での口からの摘出を試みました。

ネットが比較的硬い材質であり、ネットの細かい網目の中に胃の内壁ががっちり食い込んでしまっていて、摘出には多量の出血も伴い広範囲に内壁に損傷を与えてしまいましたが、

開腹下で行うよりは負担の少ない形での摘出にできました。

写真を見て頂くとわかると思いますが、この体に、このサイズのものを飲み込んでしまっていました。それは食べなくもなります。

こういう事故は、その性質をしっかり認識していれば起きる可能性を減らすことができます。爬虫類・両生類の病気は大部分が飼育環境不備によるものといっても過言ではないでしょう。その動物の生態を正しく理解した上で飼育をしましょう。


更新日:2025年12月15日

トカゲ、特に幼体の時期には

床材などの誤食によるトラブルが比較的多く発生します。


この子も全長で20cm弱のフトアゴヒゲトカゲの幼体で、

床材の石を誤食してしまいました。

自ら吐き出せることもありますが、何とか頑張って胃から後ろに押し出されてしまった場合には腸管で閉塞するサイズです。

成体であれば内視鏡などでの摘出が可能な異物ですが、今回は内視鏡が入りません。

全身麻酔下で、異物鉗子による摘出を試みました。

外から胃内の異物を保持しながら、その部分に異物鉗子を挿入していき、

指先の感覚で異物を挟み摘出できました。

幼体のうちは、このような誤食を予防するために、

床材はキッチンペーパーのようなものにするか、

確実にピンセットでの給餌にする必要があります。

床材の誤食は、便などと一緒になって大きな塊となり、腸閉塞を引き起こすこともあります。脱水などの条件が重なるとよりなりやすくなりますので、異物はもとより、脱水をさせない生活環境のチェックも併せて確認してみてください。


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