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腫瘍診療の流れ⑦

  • ryomavet
  • 4月29日
  • 読了時間: 2分

更新日:5月4日




実際の治療では、今までにお話した三つの方法、

☆外科療法(手術)

☆化学療法(抗がん剤)

☆放射線療法

を組み合わせて治療を行なっていきます。


腫瘍の種類によって効果的な治療も異なるためです。

最もよく行われるのは、体にできた腫瘍を手術で摘出し、その後の再発・転移を抑える目的での抗がん剤の投与です。


上記の三大療法が腫瘍治療のメインであることはゆるぎないですが、

実際の臨床現場では往々にしてそのどれも選べない時もあります。


・すでに肺などに転移が認められる場合

・肝臓や腎臓に機能低下が認められ、麻酔や抗がん剤の投与が難しい場合

・高齢であることなどを理由にご家族が手術や麻酔を受け入れられない場合   等です。


このような例は最近増えており、当院では三大療法以外の方法をご家族にご提示しています。


まずは、半導体レーザーを用いた腫瘍の蒸散・切除やレーザーサーミア(局所凝固治療)をご紹介します。


半導体レーザーを用いて、麻酔がかけられない例などに、局所麻酔もしくは無麻酔にて腫瘍の切除が可能です。口腔内など腫瘍の場所によっては全身麻酔が必要となりますが、手術よりも短時間で処置が終了するため、比較的適応できる例は多いです。


また、切除は難しい腫瘍でも、レーザーファイバーを腫瘍内に差し込み、腫瘍組織を熱によって凝固・壊死・脱落させることで腫瘍を縮小させます。この治療も局所麻酔のみで可能です。完全に腫瘍が除去できるわけではないので、しばらくすると再発してくるのですが、しばらく時間を稼げます。うまくいくと、その子が天寿を全うするまで、腫瘍を許容範囲内に抑えることもできます。


それ以外ですと、最近はよくアニミューンというサプリメントの投与を行っています。

アニミューン®はフアイアというキノコに含まれる「糖鎖TPG-1」を主要成分とする糖鎖サプリメントです。

様々な機序から免疫調整作用を持ち、免疫を中庸に保つとされています。

免疫は低下することにより腫瘍疾患や感染症になりやすくなり、また過剰に反応することでアレルギー疾患や自己免疫疾患を引き起こします。

アニミューンによってその免疫が中庸になり本来果たすべき働きを果たしてくれるようになります。

腫瘍例であれば、腫瘍の再発の抑制や悪化抑制をすることが期待できます。


三大療法を選択することが難しい場合でも、なにかしら出来ることはあります。

お困りの方はいつでも当院にご相談ください。

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