腫瘍診療の流れ②
- ryomavet
- 4月29日
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今回から、実際に腫瘍診療をしていくに当たって、どのような流れで診療していくことが多いかをお話していきたいと思います。
今回はまず、「がん」って何?という話からしていきたいと思います。
もともと私たち人間を含めた動物は、細胞からできています。
その細胞は、正常な状態では、必要に応じて、細胞が分裂して増殖していきます。
それに対して、細胞が、自己制御を失い異常に増殖していくのが、「がん(悪性腫瘍)」という病気です。
自己制御を失った細胞は、勝手に組織を作っていくので、しこりができるわけです。
このしこりを腫瘍といいます。
腫瘍は、良性と悪性に分けられ、悪性腫瘍のことを「がん」とよびます。
良性腫瘍は、ほとんどの場合、命に関わるような害はなく、切除してしまえば再発や転移することはありません。
とはいえ、良性の腫瘍であっても、場所によっては、大きくなって歩行障害が出ることや、
お腹の中にできたものでは、他の臓器を圧迫して症状を出すこともあります。
悪性腫瘍の場合は、切除しても再発や転移することがあります。
悪性腫瘍は急激に大きくなるもの、ゆっくりと活動するものとがあり、場所や腫瘍の種類によっては症状も様々です。