鼻水症候群 of りょうま動物病院

鼻水症候群(RNS)

種々の原因により鼻汁を呈する上部気道の障害をいい、陸棲ガメに好発する。
 
原因
細菌、真菌やウイルスによる上部気道の感染が直接の原因であるが、誘発する要因として、環境温度の低下やストレス、栄養障害(特にビタミンAの不足)による免疫力の低下や気道内異物、砂や土等の粉塵による気道刺激が考えられる。

症状
鼻汁が主症状であり、無色透明で非粘ちょう性なものから黄色っぽい粘ちょう性のあるものまで様々である。
進行に伴い片側もしくは両側の鼻孔が変形したり閉塞することもある。
病変部が上部気道に限局している間は、明瞭な一般状態の低下をあまり認めない。

治療
初期で軽度であれば徹底した飼育環境の改善により自然治癒することもしばしばある。
飼育環境の改善のポイントは以下のようである
① 可能な限り衛生的に保つ
床材は簡単に掃除が可能で粉塵のでない新聞紙等に変更する。
② 高めの温度管理
飼育ケージ内の温度(気温)を26~32℃に保つ(24時間常に)。気温が低いと局所的なヒーターの使用だけでは大きな肺容積を持つカメでは呼吸のたびに体温が低下する。
③ 可能な限り単独飼育にする
カメは社会的ストレスを受けやすい動物であり、その排除、伝染の防御を目的として重要である。

食事中のビタミンAが不足していることが想定できるものは補給する。ただし乱用は危険である。
鼻腔洗浄:抗生物質を添加した生理食塩水等を使用する。
抗生物質の点鼻
抗生物質の全身投与:症状が鼻に限局しているものでは不必要な場合が多いが、一般状態に異常を認めるものでは下部気道への波及等を十分に評価し、適用を検討する。

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