リンパ腫 of りょうま動物病院

リンパ腫

【発生状況】
猫の腫瘍の1/3は造血系に発生し、その50~90%がリンパ腫です。年間10万頭当たり200頭に発生します。犬と同様に多中心型、消化器型、縦隔型、皮膚型などがありますが、猫の場合、猫白血病ウイルス(FelV腫瘍発生に大きく関わってます。
FelVが関与し、若齢に発生することの多い縦隔型、多中心型と
FelVが関与せず、老齢に発生することの多い消化器型、皮膚型に分かれます。
よく発生が認められる種類としてシャム猫が挙げられます。
【症状】
発生する場所、病期の進行具合にもより様々です。食欲低下、下痢、嘔吐、体表リンパ節の腫大、肝臓・脾臓腫大、腹水、呼吸困難などを引き起こします。
【診断】
多中心型であれば、触知できる体表の腫大したリンパ節の細胞診を行い、腫瘍と炎症・過形成を鑑別します。
縦隔型の呼吸困難や胸水、消化器型の下痢、嘔吐、腹水など、その症状だけではリンパ腫をすぐには疑えない症状もあるため、血液検査やレントゲン検査、超音波検査などの検査を行い、肝臓・脾臓の腫大や胸腔内・腹腔内の腫瘤を探します。胸水・腹水などが認められれば、採取し検査を行います。
【治療】
リンパ腫の場合、第一選択の治療法として、通常は抗がん剤による化学療法を選択しますが、消化器型、皮膚型などの場合には、外科療法を第一選択とすることもあります。
化学療法には様々な方法があり、方法によって予測できる効果、副作用等が異なるため、オーナーとよく相談の上、まずペットのQOL(生活の質)を上げることを念頭に治療していきます。
【予後】
現時点において予想される予後のデータとして
多剤併用化学療法    平均生存期間       6~9ヶ月
一年生存率        約20%
FelV感染         あり:3.5ヶ月   なし:7ヶ月 など
腫瘍の発生部位、進行度によって結果は様々です。
ただ、これはあくまでもデータとして参考にする値に過ぎません。実際はこのようなデータを覆すつもりで治療していきます。


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